「5つの自分で」の実践活動のひとつとして、3年前に滋賀県の公立小学校に「でき太くんの算数」が導入されました。
公立小学校の悩みは、ひとり一人の子どもに合わせた宿題を出すことが難しいこと。公立小の先生は、授業だけでなく様々な業務を抱えており、私たちが想像する以上に多忙な毎日を過ごしております。
このような多忙な先生が、ひとり一人の子どもの学力状況に合わせて宿題を出すというのは、時間的にかなり難しくなります。
ですから、一般的に宿題というと、学校の授業の復習が中心であったり、漢字の書き取り、計算ドリルが中心となり、画一的なものになりがちです。
画一的な宿題は、「全体」を対象としているため、一部のお子さんにとっては簡単すぎてつまらなかったり、またあるお子さんによっては、大変時間がかかる苦痛な作業になります。
今回「でき太くんの算数」を導入した滋賀県の小学校も、この点を問題としておりました。
宿題(homework)を、たった10分学習し、「5つの自分で」を身につけるだけで、みんなができる子になれる。 これが「プロジェクトh10」です。
「プロジェクトh10」は、まず子どもひとり一人の算数の状況を、学力リサーチによって正確に把握することから始まりました。学力状況を正確に把握することができれば、私たちは、これまでのノウハウから、お子さんひとり一人にあった学習材を作成することができます。
このようなオーダーメイドの学習材を使用すれば、その日の宿題を、どの子も平均10分程度で済ますことができます。
また、今回のプロジェクトでは、学校の先生にも協力して頂き、教室には「5つの自分でを身につけよう!」というポスターを貼りました。徹底して「5つの自分で」の指導もして頂きました。
まず、これまで特に問題なく学校の授業ができていたお子さんたちは、学校の授業の予習型の勉強を「でき太くん」で進められるようになりました。
予習型の勉強をすると、「授業ではじめて知る喜びがなくなってしまうのではないか?」という不安を抱くご父兄も当初はおられましたが、実際は違っていました。
先生としては、生徒が予習してあることで、授業を進めやすくなり、久しぶりに「ゆとり」を感じるようになったとの感想を頂きました。また、子どもたちも授業の内容がよく分かるようになり、かえって今まで以上に積極的に授業に参加できるようになったということです。
次第に、先生方にも余裕が生まれ、今までやりたいと思っていた体験的な学習もできるようになったという報告を受けました。
また、算数に対して苦手意識があったお子さんや、前学年に戻って学習する必要があったお子さんたちは、短時間で学習が終了し、宿題の負担が減りました。 そして、毎日10分でも「自分に必要な課題」を学習できることで、少しずつ自信がついてきました。
ご父兄からは、「できたことを喜んで見せてくれるようになった」という、うれしい感想を頂くことができました。ここで分かることは、取りこぼしがあるお子さんも、ないお子さんも、1日たった10分の「自分の課題」に取り組むことができれば、3ヶ月で変化が見えてくるということです。
このレポートを読んでいるあなたのお子さんも、お子さんにピッタリ合った勉強を、たった10分でもさせてあげるだけで、ビックリするほどの学力向上を体験することができます。